フットジャムの科学 足趾が入らないサイズ

今回は足趾が入らないくらいの細いクラックでのフットジャムについてです。私の場合、手はフィンガーサイズでプロテクションはキャメロットの〜#0.4くらいのサイズになります。ここまで来ると基本通りの動きだけでは対応できないことが多いのですが、それでも基本から読むことをおすすめします。

→フットジャムの科学 基本的な動き

フィンガーサイズはフットジャムすること自体が難しい

このサイズのクラックはシューズを履いた足だとせいぜいランド部分がクラックに入るだけで足趾は全く入いりません。ランドやソールのエッジをねじ込んでなんとなくジャムっぽくきかせるのですが、現実的にはフェイスにあるエッジを拾ったりすることが多いです。

しかし良いスタンスが見つからなければ頑張ってジャミングするしかありません。きまりの悪いフットジャム、指の荷重を減らす程度にしか効かないこともしばしばの厳しいサイズですが、少しでも効きを良くできるようにコツを書いていきたいと思います。

足の細いところを理解する

フットジャムは下で書いたようなジャミングが決まりやすい場所を探してそこにフィットする形でフットジャムを決めてあげるのがポイントになります。今度は自分の体で細い部分を理解してどのようにジャミングを極めるかを考えてみましょう。

足趾が入らないようなサイズのクラックででジャミングするとき、私の場合2通りの場所を使います。一つはつま先でもう一つは小趾側です。

つま先のフットジャム

つま先の形状を先端側から見るとくさび状に出っ張った楕円形をしています。このくさび状の部分をクラックに押し込んで、クラックの膨らみや凸凹で引っ掛けるのがつま先ジャムの基本になります。

コツはクラックに一番シューズが多く入るように「クラックに対して真っ直ぐ」にジャムをきめることです。ランドを押しつぶしてクラックに少しでも多く足を入れる感じと言えば良いのでしょうか?

ここでつま先をねじるかどうかが非常に悩ましいのですが、私の場合は深く入ったら捻じり、浅めなら拗じらないことが多いです。ただ、この捻る捻らないはグラデーションでコントロールをしていて、中間では当然「少し捻る」という定量化しにくい捻じり方をしたりしています。

数登るようになれば捻じり始めたときにシューズが滑る感覚がわかってくると思うので、それがわかるようになるまではTR等でたくさん登る(落ちる?)のが良いと思います。

ちょっとだけ捻っているつま先ジャム

ここで書いているようなサイズのクラックでは、つま先はシューズ先端部分がクラックの中に入いりますが、足趾じたいは入らないことが殆どです。シューズ先端の剛性に頼る部分も大きいのですが、硬すぎると弾かれるし柔らかいと負けるしでこのあたりのシューズ選びは悩ましい部分です。

小趾側のジャム

つま先はクラックが膨らんだポケット形状の部分では引っかかって安定性が高いのですが、完全にパラレルでは効果が少ないです。このように弱点の少ないクラックの場合は小趾側をスメアリングっぽく使うと安定することが多いです。

やり方は足の小指側をベッタリとクラックのヘリに押し付けるイメージでジャミングを決めます。スメッジングに近い効かせ方なので傾斜がゆるいと比較的体重を支えてくれるのですが傾斜が厳しくなると非常に効きが悪くなります。

ここでつま先ではなく小趾側を使う理由は、こちら側の方が母趾側よりも薄くクラックに入りやすい点が一つ。もう一つは小指側のほうが長い範囲でクラックに接地するのでスメアリング的に使うには有利な点です。

小趾側のジャムは下に書いたようなクラックの弱点がないときに使うのが良いと思います。

クラックの形状を見極める

足趾が入らないサイズのクラックの場合、フットジャムが決まる場所はピンポイントに限られてきます。そのようなクラックの弱点を、極めやすい順番に独断と偏見で説明していきます。

1.クラックが膨らんでいる部分

写真の赤矢印のように少しでもクラックが広がっている部分を探します。クラックの広がっている部分につま先を入れてましたに落とすと窄まった部分で引っかかってくれます。そのまま「私の足はL字金物」と念じながらそっと立ち上がりましょう。

2.エッジが凸凹している部分

エッジに上向きの出っ張りなどがあればしめたものです! フットジャムを極めながらソールでその凸を踏めばかなり安定したフットジャムになります。

3.フレアしている部分

クラックがフレアしているとフットジャムでは1サイズUPと同じ効果があります。手指では使えない部分でもシューズでは十分にフリクションを極かせることが出来ます。このような場所は見逃さずにフットジャムを極めましょう。

4.オフセットしている部分

クラックがオフセットしていると、シューズの接地面積が増えてジャミングが安定しやすくなります。たとえ1cmでもオフセットしていれば保持力が格段に上がります。

5.クラックが屈曲している部分

クラックが屈曲している部分は、クラックのエッジにシューズを乗せやすい部分が出てきます。劇的に楽になるわけではありませんが、何もないところでジャミングするよりは遥かに安定します。