カムのお手入れ

  • 2021年3月12日
  • 2021年6月9日
  • カム

今回はカムのお手入れ編

お手入れする理由

カムをお手入れする最終的な目標は、カムローブの動きをなるべくスムーズにする事です。

それによって 下記のようなメリットを得られます。
・トリガーの引きが軽くなってセットがしやすい
・バネの効きが良くなってすっぽ抜けが減る
・フォール時にカムが動いてしまっても追従が早い

特にバネの効きに関しては重要で、カムをセットした状態ではバネの力だけでクラック内に収まっています。この状態でフォールした時にバネの力がしっかりとカムローブに伝わっていないと、カムが突然すっぽ抜ける可能性が高くなります。詳しくはこちらをどうぞ→カムの基本

カムはしっかりとお手入れしましょう。

具体的な手入れの方法

カムの動きが悪くなる理由はいくつかあるのですが、大雑把に書くと塩や泥ボコリなどの異物混入と潤滑剤の不足や固化の2つが殆どです(iron調べ)。なので順番としては異物や古い潤滑剤の除去して新しい潤滑剤の塗布してやると良い結果を得られるようになります。

いろいろな人のやり方があるとは思いますが、一例として私のやり方を列記していきましょう。

まずはカム洗浄

風呂場でちょっと熱めの45〜50℃くらいのお湯をバケツに入れてバサバサと洗います。塩や殆どのホコリはこの時点で落ちますが、バネ部分の潤滑剤が塗布された付近だけはしつこく汚れが残ります。

ただこの後にシリコンスプレーを塗布すれば動きは復活するので、目くじらを立てずに汚れが酷いと思える部分だけ歯ブラシやボロ布できれいにしてあげましょう。

最近のお気に入りは子ども用歯ブラシです、コンパクトヘッドが隙間にはいって・・・ってなんかコマーシャルみたいですね、笑

掃除はそこそこと書きましたが前回の手入れでCRC-556のようにベタつく油を使用した場合は洗剤なども利用してしっかりと油を除去するのをおすすめします。温水を使えばある程度のオイルは溶け出すのですがベタつく油に関しては洗剤を使わないとなかなか落ちません。洗剤を使用した場合は成分が残らないようによく濯ぎましょう。

よく乾燥する

私の場合、以前は脱水機に丁寧に並べてウイーンとやっていたのですが(結構大丈夫w)、ドラム型の洗濯機にしてからできなくなってしまいました。今はいらないバスタオルなどで拭いて干すことが多いです。脱水機を試す場合は洗濯槽が傷つかないようにバスタオルなどをひいて、オウンリスクでどうぞ。

乾燥は陰干しか曇りの日がおすすめです、気にするほどではないと思うのですがナイロンは紫外線に弱いので劣化を防ぐためです。

乾燥が不十分だと注油の意味がなくなってしまうので焦らずによく乾燥させましょう。

潤滑剤の塗布

ノズルを使って可動部分にシリコンスプレーを吹きかけます。吹きかけるときはカチャカチャと動かしながらすると効果的です。

潤滑剤は私は「kure 1046 シリコンスプレー」を使用しています。無溶剤タイプで万が一ナイロンなどにかかってもダメージが無い(と思われる)タイプです。シリコンスプレーは基本的に金属部分にしかかけないのですが万が一を考え得ると無溶剤タイプの方が無難と考えています。

またマスターカムなどカムローブをケブラーで引っ張るタイプのカムは溶剤入のタイプを使用すると回復不可能なダメージを負う事があります。お手入れのときは無溶剤タイプを使用した上でなるべくケブラーにスプレーがかからないように注意しましょう。

ここからは具体的なスプレーの場所についてです。

基本的にはこんな感じで赤い矢印の部分に吹きかけています。
バネの部分と金属同士が擦れる部分を中心にかけていきます。カムローブと針金の結合部分にも欠けることがありますが、カムローブを拭くのがめんどくさいので気分次第でやりたい人はどうぞ。

X4の場合は追加でトリガーとワイヤーの隙間にもスプレーしてます。ここも意外と抵抗があるようで、スプレーすると動きが良くなります。

エイリアンの場合はここにも吹き付けます。後からの拭き取りは面倒くさいのですが、エイリアンの場合は必須なので致し方なしと言ったところでしょうか。

スプレー作業を丁寧に最小限の範囲で行うと次の拭き取り工程が楽になります。

拭き取り

可動部分にシリコンスプレーを塗布すればよく滑るようになってカムの動きが良くなるのですが、手に触れる部分や岩と接する部分がすべすべしたら嫌ですよね?はみ出たシリコンスプレーは丁寧に拭き取ってあげましょう。私の場合はエタノールなども併用してサクサク拭き取ってます。

特に注意するべき部分はカムローブの岩と接する部分です。せっかくバネの力を回復させても、カムローブの摩擦力が落ちたらトータルの支持力は落ちてしまいます。

お手入れの間隔

年に2回くらいのお手入れがおすすめです。特に城ヶ崎など海沿いのエリアに通った後は必ずお手入れをしましょう。それ以外にも波が高い日など塩の飛沫をかぶったら水洗いだけはしておくと良いと思います。

カムを洗うついでにヌンチャクのお手入れもしちゃいましょう。一緒にザブザブ洗って乾かして、ゲートの付け根にシリコンスプレーすればOKです。

カムを観察しよう

お手入れのついでに1本1本カムを観察してみましょう。ここで書いたような軸が歪んでいたりカムローブが変形しているカムはありませんか?

自分の命を守ってくれるカムですから不調に気がついたらリプレイスして安心してクライミングができる環境を整えましょう。

カムはアルミでできているイメージが強いと思いますが、要になってるアクスルやバネ線などは鉄でできています。錆びるとあっという間に使えなくなってしまうので定期的なメンテナンスをして安全にクライミングを楽しみましょう♪

続く

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