懸垂下降を考える

懸垂下降は本当に事故が多いんですよね〜技術的にはシンプルに思われていますが実は奥深くそしてミスに対する許容範囲が非常に狭いのが懸垂の特徴です。

懸垂の絡みで私も非常に悲しい思いをしました。ミスを減らして事故を起こさないようにしたいものです。

さて、懸垂下降はが奥深いと書きました。それは、セットやロープの捌き、回収やトラバースなどなど多種多様でその状況に合わせてどんな技術で下るかを判断することが思っている以上に奥深いという意味です。

このブログですべてのケースのおける事例を書くことは不可能なので私は2つの安全策を提案したいと思います。

1.トップで下る人はグリグリなどブレーキアシストのデバイスを使う。

トップの人はロープをさばきながら下ることも多いしどうしても片手作業が必要な時が多いですよね。
でもグリグリなら結び目を作る程度のバックアップで安全簡単に両手を使えるようになります。
また何らかのミスがあって手を放してしまった時でもグリグリなら十中八九止ってくれます、あー素敵♪
デメリットは支点セットが回収時に引っかかりやすくなるところですがセカンドがグリグリ用のセットを解いて普通に下ればそれも無問題です。

2.セカンドが下るときはトップがロープの末端を持ってあげる。

これもセカンドが何らかの事情でロープを放してしまった場合トップがロープを引っ張ればセカンドの落下は止められます。

この2つの共通点は懸垂下降でのミスを0にするのではなく
「ミスをしても致命傷を防ぐバックアップを取ろうよ」って事です。

人間はどんなに注意しても100%ミスを無くすことは出来ません。それが注意するべきことが増えた場合指数関数的にミスの確率は増えます。例えばトラバースしながら下るとか、回収しなきゃいけないとか、etc

シングルピッチで懸垂するときもマルチで懸垂するときもパートナーのためにちょっと手を添えてあげるだけで安全性が飛躍的に高まります、どうですかやってみたくなるでしょ?

P.S. 当たり前の事過ぎて書かなかったけど念のため
懸垂の支点セットするときは必ずセルフビレイを取りましょう。
ロープの末端は必ず結びましょう。
支点のチェックは忘れずに。