瑞牆山のピカソ

久しぶりに良いクライミングができたので、紹介と記録です。本気トライで同じ場所に通うなんていつ以来でしょう? 長いアプローチについてきてくれた妻子と、子守を手伝ってくれた友人に感謝!

久しぶりの瑞牆駐車場でごあいさつ回りしていたら、なんと瑞牆の開拓女王まりさんが新規開拓のボルダーを紹介してくれるとの話! 「やった~」喜び勇んでついて行って、紹介してもらったのがピカソでした。

広告

ピカソ

瑞牆の美しいアプローチをこなしていくと、「おぉ!」っと思わず声が出ちゃうような圧倒的な前傾壁のボルダーが目の前に出現します。逸る心を抑えながら岩場まで登ると、まだ土の匂いが抜けきらない前傾壁と倒れた大木。

話を聞くと2019年の台風で出現したボルダーらしく、台風後に残っていた土砂を掻き出して課題にしたそうです。私達の楽しいクライミングは開拓者の苦労の上に成り立ってるですね、感謝♪

ワクワク止まらない私はヒャッホーと登り始めて速攻でフォール(TT)

したり顔のまりさんと罠にハマった私。。。
正直に書きましょう、ルートを見て私ならあっさり登れると思ってました。

インバージョンは殆どの場合、足先行ムーブから通常方向(頭が上)に戻す部分が核心になります。そしてピカソはインバージョンから戻したいと思われるところに、ちょうどチョックストーンがあるんですね〜ガバ持ちもできればハンドジャムも効きそうな感じで「ウヒヒヒ」こりゃ登れるでしょう♪

なんと言う慢心でしょう、鉄板セオリーを突破してそれ以上のところを深く考えずに突っ込んじゃいました。。。

くやし〜(TT)

その後もマシンガントライをしたものの同じところで同じようにハマって登れず、体力切れでジ・エンド。。。

ピカソを再訪したのは2週間後、ムーブ組み立て直したらばあっさりと1便目に登れちゃいました。本当にムーブって大事だよね〜 登れたムーブをオンサイトトライでちゃんと思いつくようになりたいものです。

グレード

ピカソはもともと開拓者のまりさんがルートグレードとして5.11aを付けています。私ははじめはルートとして登っていたのですが、途中からはボルダーとして登りました、私の 体感で3〜4級。ルートだと多分5.11bになるのかな〜。ルートグレードはついていますが核心は下部で上部はウイニングランみたいなものなので、ボルダーグレードのほうがしっくりくるし、登っていても楽しい気がします。

このあたりは開拓者の領分なので私がどうこう言うことはないのですが、どういうグレードで発表されるか楽しみですね。

インバージョンの基本がかんたんに体現できる

ワイドクラックでの足先行ムーブをアメリカンドリームと言い出したのはセイタローさんだったかな???

男のロマンムーブと言っていた私は、命名のあまりのスマートさに感動してそれ以来アメリカンドリームと言っていましたが正確にはインバージョンですw そんなインバージョン、日本で気軽に体験できるルートは限られているのですが、ピカソは間違いなくその限られた一本に入ります。

超前傾~ルーフのルート(課題)はクラック、フェイスによらす殆どの場合抜けが核心になります。上でも書きましたがインバージョンも多分にもれず、傾斜やクラックサイズの変化で足先行の状態から通常の頭が上の状態に持ってくるところが核心になることが多いです。

そこの切り替えムーブは非常に強度が高く練習するにもなかなか良いところがないのですが、ピカソはチョックストーンやカチがちょうどよいところあって良い感じに強度を下げてくれています。

ムーブの習得は強度的に余裕がある状態で練習するほうが効率が良いので、このルートはインバージョンを習得したいには非常に良い課題(ルート)じゃないかな〜と思います。

ピカソ情報

気になるピカソの場所ですが、ルートエリアの地獄や黄金狂時代のすぐ近くになります。KUMITEの脇を通って、末端壁への道と別れてケルンを目印に尾根道を進むと上の方に見えてきます。ピカソが見えてから一度左に大きく巻くとすぐに到着です。

3〜4歳の子供と一緒に歩いて40分程度でした。大人の足なら20分程度で歩けるでしょう。

課題はシットダウンスタートで、高さ限定があります。開拓者のまりさんに許可を頂いだいたので、crackclimbing.netでもトポを大公開!

まりさん開拓&トポありがとうございます😊