城ヶ崎の事故について

なんかね〜楽しい日記だけを書きたいところなんだけど、やっぱり岩場のことが心配でつい書いちゃいます、この問題。。。

2013・2・11にシーサイドで事故が発生して防災ヘリが飛んでいました。
詳細は適当にググってもらうとして事故とアプローチ問題に関して。

私はアプローチ問題と事故の問題は分けて考えるべきだと思っています。

アプローチ問題は「悪い事してるわけじゃないけど、この使い方だとクライマー以外の人に迷惑がかかるから、みんなで何とかしましょうよ」って話でしょ?
これは性質的にJFAみたいにクライマーを総括的にまとめる団体が方針を示してそれを受動的に受け入れて努力する問題です。

それに対して事故はそれ自体が良くないことで、個人個人が「どうすれば自分のクライミングで事故を起こす可能性を減らせるか」を能動的に考えて行動する必要があると思うんです。

もちろんこの2つが絡みあう部分も多いだろうし実際にクライマーがそれぞれ事故対策をして、その努力をを地元の人が理解出来ればアプローチ問題についても良い風になるはずです。

今日の日記は、この城ヶ崎の事故に関して深く考えて行きたいと思います。

まず事故の定義だけど科学的な話は置いておいて怪我をして公的機関に救助を要請する事態としましょう。
実際に問題になるのはこのパターンだからね。

ここ5年くらいの事故を数字で見ると(私の知る限りです)
シーサイドの登り返しグランド 2件
シーサイドルート カム抜け頭強打 一件
シーサイドルート ボルトルート グランド 一件
ファミリー カム抜け グランド 2件

他にも色々グランド話は聞いてるけどレスキューを呼んだのかわからないから入れてません。

で、城ヶ崎はこの手の事故が非常に多い岩場なのですがその理由をまとめると
1・下地が悪いから普通なら問題ないグランドでも城ヶ崎だと大事になってしまう。
2・普通なら決まってるカムセットが塩でスッポ抜けることがある。
3・塩でホールドやスタンスがスッポ抜けて不意落ちする(ボルダーだと特に問題)
4・地質的に落石が多い上に遊歩道まである。
5・シーサイドの登り返しでなぜか油断してセルフなど安全策を取らない。

細かい部分で異論はあるかもしれませんが大筋で間違いはないと思います。

5は論外としても1〜4の部分を考えると、城ヶ崎はボルダーにしてもルートにしてもミスに対する許容度が非常に狭いんです。

クライミングにかぎらず人間が成長するためには細かいミスを繰り返して学習する過程が非常に重要なのですが、そのミスに対する許容範囲が狭い城ヶ崎ではどうしたらいいんでしょ?

やはりミスが多い初心者は経験豊富な人と一緒に行って教えてもらいながら登るのがいいですよね〜

それ以外に自衛手段としてはクライミングレベルを問わずヘルメットが有効だと思うんですが使ってる人はあまり見かけません。。。

5.14のぼろうが5段登ろうが頭を岩にぶつけたら同じようなダメージを受けるんだから、体が資本のガイドさんとか積極的にかぶってもよさそうなものですけどどうなんでしょ?

対外的にも「安全に配慮してる」ってのがわかっていいと思うしw

スタイルも方法論も人それぞれだから私の考えを押し付けはしないけど、狭い許容範囲を少しでも広げる努力をして事故を少しでも減らす努力が必要なんだと思います。

登攀自粛だけを呼びかける人がいるけどそれってほとぼりが覚めるのを待つだけでしょ?

今週末のように事故直後とかは有効かもしれないけど、それ以外の時は意義を感じないんですよね〜

それよりも岩場を安全に楽しく利用し続けるほうが最終的には良い方向に向かうのではないかと思います。

みんなで考え続けましょう。
そして城ヶ崎ではヘルメットを!

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