アスペクトPro ファーストインプレッション

アイロンさん!このシューズを履いてみませんか? そこからスタートして気が付いたら買ってたんですよね〜恐るべしナナファテ。この前カタナレース買ったばっかりだし、家には予備のTCProもあるし、愛する妻子がいるから相談しなきゃ、、、という理性が飛ぶほど熱いシューズでした。

シューズは熱いうちに語れ!って事でお家壁で登った感想をサクッとまとめてみました。

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足入れ

某K平氏の話では「履き慣らしたTCPro」とのことでしたが足入れはまさにそんな感じです。購入したのはUS9で私の足だと旧TCProがEUR40(改造&慣らし済み)がほぼ同じ足入れでした。ここでの比較は旧TCProとの比較をレポートしていきます。

ラストの形状(幅と長さ)

アスペクトProのラスト形状、私のように幅広の人にはとても良い感じがします。TCProと比べると2趾〜3趾のあたりの余裕があり、無改造でそのまま使えそうな感じです。私の場合TCProではその部分(赤線部分)を木型を入れて伸ばしていました。

私のように足幅が広い人はアスペクトProの方が合いやすいと思いますが、細い人はTCProの方が合いやすい気がします。このあたりはお店で良く吟味するとよいのではないでしょうか?

ソール長の比較をすると殆ど同じ長さだし、見た目は殆ど同じラストなので本当に微妙な差ですが、アスペクトProの方が幅広な分足型によってはハーフ落としても良い感じだったかもしれません。

ラストの形状(厚み)

全体的には足先を伸ばしても趾をしっかりと抑えられるだけの薄さで、クラック用としては理想的な形状です。この形状を生かしたままアッパーラバーでつま先の伸びを抑えられればかなり良い感じになりそうです。

つま先の形状はアスペクトProの方がつま先が尖っていてフィンガージャムに強そうなイメージですが、実際に履いてみるとそこまで大きな差はありませんでした。実際の使用感は岩場でテストをしてみてまたレポートしてみたいと思います。

履いてみたときのダウントウ具合はどちらも大きく変わらず、ちょっとコーンケーブしてるだけでほぼフラットです。どちらも違和感なく使えるシューズと言った感じがします。

その他

TCProと比べるとベロがいい感じです。TCProはシューズを履くときにベロが折れて足に当たるような不快感があったのですが、アスペクトProにはありません。ベロの剛性感が良いのか形状が良いのかわかりませんが、シューズを履くときのストレスが大きく軽減されると思います。

剛性感

TCProとの最大の違いは剛性感です。使用してみた感じは半年くらい慣らしたTCProと同じくらいの靭やかさです。買った瞬間から使いやすい!これは間違いなく言えるでしょう。 

ランドやアッパーも含めて柔らかめなのはメリットもあればデメリットもあります。
・フィンガージャムにはねじ込めそうですが、ワイドでは足に痛みが出やすいでしょう。
・ランドが柔らかめだといろんな足型の人に合いやすいのですが、型崩れもしやすい可能性も高いです。

このあたりはどのようにバランスを取るかをメーカーが吟味していると思いますが、スポルティバよりも靭やか(柔らか)で即戦力だけど寿命が短そうで、ワイドよりは狭いクラック、緩傾斜よりも強傾斜に強そうなイメージのシューズです。

ソール

ソール自体はBDのオリジナルですが、プラスチックホールドでの使用ではビブラムのXSエッジよりはフリクションが良い気がします。

ソールが分割形状なので1枚もののソールを張ったTCProよりはカタキに近い靭やかさに仕上がっています。

ヒール

形状そのものもスポルティバヒールのカップよりも小さめなので日本人には合いそうな気がします。私の家のインバージョンで使用した感じは滑ることもなく好感触なヒールでしたが、スリングショットのテンションが低めなので極限での使用で踵が抜けてこないかは今後要チェックです。

ヒールカップの造作は一体成型されていて、ワイドではソールの剥がれがない理想的な形です。今まで「カタキのヒールがTCProに付いたら良いのに〜」と無いものねだりをしていましたが、これは良い感じです♪

その他

シューホールの位置

インバージョンではシューズのアッパー側が当たる位置はだいたい決まっていて、私の場合は下写真の緑のあたりが岩との接触部になります。

TCProではこの場所に丁度シューホールの出っ張りがあって弱点になっていたのですが、アスペクトProではシューホールをずらして当たりにくくなっています。

ただ多少は干渉するだろうしTCProの革素材に対して布のシューホールになっているので耐久性が上がってるかどうかは微妙な気がしますが実際はどうなんでしょう? 私はアッパーラバーを張っちゃうから、結果は闇の中ですw

踝のメッシュ

ここのメッシュはちょっと気になっちゃいますよね・ワイド登ってると必ず擦れるのであっという間に穴が空いちゃう気がします。 上手い人は擦らないのかな??? 私のように足をズリズリしちゃう人は予めセメダインスーパーXで補強しておくのが無難です。

紐が凸凹していて止まる

トレッキングシューズ用の靴紐だとたまに見るタイプだけど、クライミングシューズでは始めてみました。てか最近クライミングシューズをちゃんとチェックしてなかったから私が知らないだけかもしれないけどw

この凸凹でしっかりロックするわけじゃないんだけどちょっと手助けしてくれる感じ、便利です。

左右でシューホールの位置が違う

これは個体差の気がしますが、右足はシューホールが互い違いの位置に付いてるけど左足はまっすぐ(^^;
どちらか一方なら「こういうものか」とも思うのですが、これは製造の品質ムラですよね・・・

普通に履く分にはそれほど問題ないんだろうけど、アッパーラバーを貼ろうと思うと位置が難しくなっちゃいます。

次に買う時はチェックしてから買わなきゃですね〜

まとめ

良いところ

・シューズが靭やかで慣らしいらず
・ワイズ広めで私の足にはピッタリ!
・ベロが折れにくい
・ヒール形状が一体型で壊れにくそう
・紐が凸凹でほどけにくい

気になるところ

・踝のメッシュが壊れやすそう
・作りにムラがある
・リソール耐性弱いかも?

総じてTCProをよく研究して作った熱い靴って感じでしす。

2023年5月現在、TCProの入手が非常に難しくなっているし、値段も33000円と非常に高価になっているので有力な選択肢が増えたのは嬉しい限りですね♪

次回は実際に使ってみての感想を書いていきたいと思います。