04 フィンガージャムの科学

クラックを狭い方から観察するとリスから始まりワイドへと至ります。リスから始まった狭いクラックが広がって指の関節が入り始めればやっとジャミングが効き始めるサイズになります。このサイズがフィンガーサイズで、使用するジャムがフィンガークラックになります。

フィンガージャムは関節付近の膨らみを引っ掛ける

フィンガージャムは9個ある指関節をいかに上手くクラックに引っ掛けるかが勝負なのですが小指の第一関節は厳しいので実際に使える関節は8個でしょうか。
と言っても本当に関節を引っ掛ける場合は少数で大体の場合はその手前にある筋肉の膨らみを引っ掛けてあげるイメージでジャムを決める場合が多いです。

写真の赤矢印部分をクラックの狭まったところにセットして体重をかけると指皮が寄ってスタックしてくれます。

親指関節
人差し指の第一関節、第二関節
中指の第一関節、第二関節
薬指の第一関節、第二関節
小指の第二関節(ピンキージャム)

上記した8個ある指の関節と指皮の引っ掛け具合や指の角度などを複合的に使ってジャムを決めて登るので、フィンガーサイズで登れるクラックの幅はそれなりにあります

指の第一関節だとかなり辛い、第二関節なら多少安心ですが1~2個の指関節で極めるので指の強さによってどのくらい負荷をかけることができるか(登れるか)が変わってきます。
それぞれの関節の太さがバラけていると色々なサイズに適応できるし関節が太いとナッツのように決まりがいいのですが、私の場合第一関節がスリムなのであまりジャムに向いていません、、、残念

なんにせよ指の微妙な太さとか関節の形という現代社会だとスルーされそうなポイントがフィンガークラックでは重要になってくるんですね♪

ボトミング

さて実際のフィンガージャムですがどうやって止まってるんでしょう?
私のやり方だとボトミングとカム効果を併用しながら効める事が多いです。

ボトミング出来るところはクラックが窄まったところや曲がったところですがまずはそういうところを探して指を突っ込み、真下に引くと指の関節が引っ掛かるのがわかると思います。

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ちなみにクラックに指を突っ込む角度はこれです!順手でも逆手でも脱力しながら壁に対して垂直に指を入れます。
その理由はフィンガージャムはクラックの凹凸に合わせて指を入れると書きましたが実際には下窄まりの部分に指を入れます。一般的に指は手のひらから指先に向かって細くなっていくので、指を上向きにしてジャミングをしようとすると指の付け根などの太い部分がクラックの窄まった部分にぶつかってしまい、ジャミングシステムが崩壊しやすいからです。

フィンガージャムではこのように指を壁に対して垂直に入れた状態から下に移動して引っかかったところで初めて力を入れて指がすり抜けないようにします。この時同時に肘を下げてクラックに添わせてあげます。

ここまでが基本的なボトミングです。

カム効果

ここからは指をひねってカム効果で保持力アップを狙ったりあえてひねらずに引っ掛けたりするのですが、まずはカム効果の出し方から。

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人間の指を指先方向から見ると楕円になってます。この楕円になった指を細い方から入れて捻るとクラックの中で幅が広がりカム効果でオポジション状態を作ることが出来ます。

逆手の場合は指を入れて体重をかけると自然に手首が捻られてカム効果が出ます。だから逆手でフィンガーを決めるときは必然的にボトミング+カム効果でジャムをきめる事になります。

逆に順手の場合は肘を腕の回内でも手首の内転でも肘を下げられるので二通りの方法を選ぶことが出来ますが、問題がない場合はカム効果を使える回内をしたほうが楽だと思います。

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具体的には指をクラックに入れた後に手首を回転させながら落とすイメージなのですが、見た目はクラック脇の壁に手のひらをつけるように見えるかもしれません。でもあくまでもクラックに入れた指は下引きをキープしましょう。

親指を外に出してピンチ気味に使ってあげるといい感じですが他の指もピンチっぽく力を入れるとジャムがスッポ抜けるので要注意です。

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薬指~小指のジャムを決めてる所。中指は上から薬指と小指を押さえつけてます。順手、逆手共にカム効果は指が抜けてこないサポートの意識です。

上手く使うとボトミング+カム効果で殆ど力を使わずに指にぶら下がることも出来ます、この時も体重を支えるのはボトミングがメインになるのでその意識が大切ですね♪

実はサイズが合えばカム効果だけでも保持できるくらいなんだけど凄く痛いから完全パラレルとかで無い限りボトミングした指が外れないように使うのが正解でしょう。

L字金物

フィンガージャムはクラックの形状によってカム効果を使用できる場合とできない場合があります。フレアしてたりしてカム効果を出そうと指をねじるとそのまま吐き出されてしまうような形状では、指を壁に対して垂直に入れた状態から真っ直ぐ下に力を加えてすっぽ抜けないようにしないといけません。

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基本的にはそのような場所にはなるべくジャムしないで済むように良い場所を探さなければいけないのですが、難しいルートになってくると不本意ながらこのジャムを使わなければいけない場所が出てきます。

クラックを探っても引っ掛かり感は非常に少なく他を探してみたもののこれ以上良い場所が見つからない・・・でもジャムをきめるときはそんな後ろ向きな気分は脇においておいてフルパワーで手首を内転させて指が動かないようにそ~っと上に上がります。

自分の手はL字金物と信じてぴくりとも動かしてはいけません。親指ピンチで楽しようとするとあっという間に外れます。

場所の見極めが一番大事

フィンガージャムではジャムした手をましたに引くことが基本になりますが、たまに手前に引けるような形状のクラックもあります。
指の第2関節よりも手のひら側には第2関節よりも細い部分があるります。クラックが奥広がりで手前が窄まっている部分にその細い部分を決めることができれば手前に引いたときにフィンガージャムが決まります。

このようにジャミングで手前に引けると圧倒的に楽なので、クラックの形状を探るときはそのような場所がないかを最初に探してみるのが正解です。

フィンガージャムではクラックの形状によってジャムの強度に天地の差が出ます。場所を見極めてバッチリフィンガーが効けば後は何をしなくてもそのまま引っかかって体重を支えてくれます。

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この見極め力を発揮するには地面から届くフィンガークラックにひたすら指を突っ込んでどんな所が良いのかを覚えるのが近道です。

逆手と順手

あとフィンガージャムで大事なのは指と順手逆手の関係と体の持って行きかたです。
フィンガージャムではロックさせた指を他の指で上から抑えこむようにきめることが多いので基本的にロックさせる指が他の指の下に来るように決めます。
だからクラックサイズに合わせて人差し指をきめるときは逆手小指をきめるときは順手が多いです。

指毎に書くとこんな感じ

人差し指 逆手
中指 どちらでも
薬指~小指 順手

それから手の送り方は肘がクラックから離れない高さ、せいぜい肩辺りまで引きつけたら次の手を出しましょう。手数減らそうと欲張ると突然すっぽぬけてしまします。

ここで書いたことを基本にレイバックミックスだったりカチ持ちミックスだったり色々とごまかしながら登ってるのがフィンガージャムのポイントではないかと思います。

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